サロンエリアマネージャーの後藤です!
独立の為にいざサロンを開業しようと思っても、何が必要なのか?開業資金はいくら必要なの?これまで技術者として仕事をしてきた方は経営となると躊躇される方も多いです。
ですが、せっかく開業しようと思われた方をサポートさせていただきたいと思い、
この記事を書かせていただいています!
美容サロンは比較的開業することが簡単ですが、その分入れ替わりも激しい業界です。
ですが、しっかり準備を行いお客様にまた行きたいと思ってもらえるサロンを作りましょう。
ではどうしたら、失敗しないサロンを開業できるのか?今回はネイルサロンの開業の事例のお話をさせていただきます。
目次
1, サロン開業に必要なもの
事務手続きは焦ることのないように早い段階で終わらせたいですよね。
ネイルサロンを開業するためにどんな手続きが必要になるのかをお伝えします。
1-1, 許可
ネイルサロンでは飲食店のような「営業許可」のようなものは必要ありません。
ネイリストさんならご存知のJNA(日本ネイリスト協会)が発行している、JNA認定サロンもありますが、JNAの許可が必要なのではなく、JNAの基準を満たすサロンであると認定を発行しているので、興味がある方は認定サロンになることも考えてみてもいいと思います。
1-2, 届け出
次は開業時の役所への届け出に関してお伝えします。
役所と聞くと難しいイメージもありますが、とても大切な届け出になりますのでしっかりと行いましょう。
1-2-1, 保健所
まつげエクステ、美容院のような「美容所登録」のようなものはネイルサロン開業には必要ありません。
ですがもし、ネイルと一緒にまつげエクステの施術もお考えでしたら、美容師免許と美容所登録が必要になります。
1-2-2, 税務署
稀に申告をせず開業される方もいますが、所得があるのに申告を行わないということは法律違反になります。発覚の場合、追徴課税や最悪の場合逮捕されてしまうこともあるので税務署への申告はしっかりと行いましょう。
1-3, 資格
特に開業にあたっての資格は必要ありません。ネイリスト歴も年齢も関係なくサロン開業を行えるのがネイルサロンのいいところです。
強いていうなら、ネイリスト技能検定やジェル検定があるといいとは思いますが、検定とサロンワークは異なりますので、それよりもお客様の要望に応えられる技術や接客が必要になってきます。
ですので、実践的なスクールに通ったり、アートの講習を受けに行くことをお勧めします。
2, 資金
今までサロンで勤務していると、何にいくらくらいお金がかかっているかは分からないですよね。では、いくらくらいの費用が必要なのか、どのように資金を用意すればいいのかをお伝えします。
2-1, 開業資金
店舗の規模や設備、出店地域によりますが、開業にはどのくらいの費用がかかるかをお伝えします。
テナントで店舗を開業した場合の例
店舗賃料 | 20万円 |
保証金 | 200万円 |
仲介手数料 | 20万円 |
内装費用 | 180万円 |
材料費用 | 40万円 |
広告費用 | 30万円 |
店舗物件を借りるとなると、賃料と保証金が大きい金額になります。
保証金は賃料の10ヶ月分くらいが相場です。
店舗としての物件を借りる場合、保証金は必ず付いてきます。この保証金というのは保証金とは、賃料を滞納した時に保証金から、滞納分の賃料を負担させるためのものです。
保証金を預けてあるからといって賃料を滞納して良いわけではなく、滞納時の為に預けているだけなので、もちろん毎月賃料は払わないといけません。
また、注意しなければならないのは、保証金には「償却分」というものがあります。
これは例えば、保証金を10ヶ月預けても、解約時に2ヶ月を償却すると、契約書に書かれているケースがあります。この場合、保証金は解約時に最大で8ヶ月しか返ってこないことになります。
自宅でサロンを開業した場合の例
店舗賃料 | 0円 |
保証金 | 0円 |
仲介手数料 | 0円 |
内装費用 | 30万円 |
材料費用 | 30万円 |
広告費用 | 10万円 |
自宅なので、新たに賃料や補償金がかかりません。施術に必要なテーブルや椅子、少しの内装費と材料、広告費用で開業が可能です。
2-2, 運転資金
店舗維持費、商材購入、人件費を計算し6ヶ月分用意することが一般的とされています。
最初から売上がよくて利益が出るとは決まっていませんよね?ですので、運転資金を用意しておくこと一般的です。
2-3, 融資
新たにサロンを開業して独立しようとした場合、銀行からの融資を受けることが難しいです。
このような場合、日本政策金融公庫を使う手段があります。
では日本政策金融公庫の新規開業資金についてお話ししていきます。
日本政策金融公庫の「女性、若者/シニア起業家支援資金」という制度は。女性または年齢が30歳未満または55歳以上の方が対象で、開業から7年まで利用が可能です。銀行からの融資より金利も低く、融資限度額7,200万円、運転資金4,800万円と余裕があるのが魅力です。
利用するにあたっては一定の要件を満たす必要がありますので、内容を確認してみましょう。
出典:https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/02_zyoseikigyouka_m.html
3, ネイルサロンの種類、物件
どんな物件でサロンを開業していくかは規模や集客力によって決まりますよね。
開業するにあたってどんなサロンにするのかを考えながら、物件を決めていきましょう。
基本的にネイルサロンの物件は、このあと紹介する3つに分かれます。
3-1, ネイルサロン型
テナントビルや商業施設内に入っているネイルサロンです。
ネイルサロンと聞いてイメージするサロンはこの形ではないでしょうか。
物件の賃料や保証金は高いですが、ネイルサロンとして認知されやすい、通行人数が多い場所、立地がいいのでお客様がご来店されやすいです。
自分一人ではなく、他にスタッフを雇用しある程度の規模や複数店舗でサロンを展開したい方におすすめです。
3-2, 自宅サロン型
名前の通り自宅を使用しネイルサロンを開業する方法です。
通勤しなくていい、お客様もお家に遊びに来てくれるような感覚なのでお客様との距離が近いということが自宅サロンの特徴です。
店舗として新たに家賃は発生しませんが、誰かの家に行くとなると新規のお客様を掴みにくいのと、施術を行う部屋はお客様ががっかりしないように生活感を感じさせないようにしないといけません。
すでに自分でお客様を持っている方は自宅サロンでの開業に向いています。
3-3, プライベートサロン
テナントビルや商業施設内でテナントを借りず、マンションの一室を借りているネイルサロンで、最近はこのプラーベートサロンが増えてきています。
店舗用テナントは敷金、礼金に加え保証金も加わるので初期費用が抑えられ、自宅ではないので生活感はないので、商業施設に入ったネイルサロンでは味わえないプライペートな店舗になります。
ですが、所有者がネイルサロンの営業を認めてくれないと営業はできませんし、看板を出せないこともあります。
店舗物件の賃料が高いエリアや激戦区のエリアでの出店をお考えの場合、なかなかいい物件に巡り会えないのでそのような場合におすすめです。
4, サロン開業に必要なこと
サロン開業には様々な準備が必要になってきますが、資金面や物件以外の特に必要なことをお伝えしていきます!
4-1, メニュー・価格設定
一度決めた価格をすぐに上げたり下げたりするような店舗はお客様から信頼されません。ですので、施術時間や材料費を計算し全てのメニューが決めた価格で行えて利益があるのをシュミレーションしましょう。
メニューに合わせてデザインのサンプル作りも必要なので、早い段階でメニューや価格を決定しておくことをおすすめします。
4-2, 広告
まずどんなお店で場所はどこにあって、値段はいくらですよという情報がないとお客様はご来店してくれないんです。
その他にも店舗の情報として、電話番号や営業時間、デザインのサンプルも必要です。
ネイルサロンの広告ですとホットペッパービューティが有名ですが、掲載費用は10万くらいから50万円くらいと高額になります。
今は他にも媒体が増えていますし、SNSを利用した広告もあるので、どんな広告を使うのか、広告費にはいくら使うかは店舗の規模に応じて決定しましょう。
大手サロンのような規模でしたら、ホットペッパーのような掲載費を支払っても利益が出ますが、小さい規模や1人で行うサロンなら、掲載費無料でお客様の予約があった時のみ成果報酬が発生する媒体、クーポン購入サイトを利用していくことをおすすめです。
広告の申し込みは掲載の2ヶ月前くらいが基本なので、開店に合わせて広告が出るようにスケジュールを組んでいきましょう。
4-3, リピーター様作り
新規のお客様を集客するためには通常価格から値引きや何か無料で受けられるサービスをつけていますよね?
お客様が知らないお店に行ってみようと思うきっかけは、新規のお得感ですよね。
ですので、新規のお客様が多いと価格が安い分、多くのお客様を施術しないといけなくなります。
開業当初は新規のお客様に沢山ご来店いただき、店舗の知名度を上げるということはとても大切ですが、また来店してくれるリピーターのお客様がいないと安い価格で多くのお客様を施術し続けないといけません。
何度も通ってくれるお客様になっていただけるように、リピーター様だけの特典やきめ細かい接客が必要です。
5, まとめ
入れ替わりの激しい業界ですが、開業場所選び、集客、リピーター様作りを行えば、あなたのサロンも成功すると思います。その為には、しっかり準備を行なってから開業していきましょう。
自分のサロンを開業するということは、施術を行うだけではなく経営者として、サロンを運営していかなければなりませんので経営者としての知識や考え方が必要とされます。
これまでお話を聞いた失敗してしまったサロンさんの特徴は、この経営者としての意識が足りないところが非常に大きいです。
施術の技術、知識に加えて経営者になるということを意識していきましょう!