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開業設備どちらにすべき?「ビジネスクレジット」と「リース」の違いとは?

皆さんは、「ビジネスクレジット」と「リース」という言葉をご存知でしょうか?
美容室やネイルサロン、エステサロンなどのいわゆる
美容サロンを始めようと思った時には、まず、設備を揃えていかなければなりません。

その時に話題に挙がるのが「ビジネスクレジット」と「リース」です。
この2つの設備準備方法の違いについて、皆さんは把握されていますでしょうか?
また、業態によってもどちらを選択すべきなのでしょうか?
今回は、そんなビジネスクレジットとリース、それぞれの特徴をまとめていきます。

1.ビジネスクレジットとリースの違いとは?

まず、ビジネスクレジットとリースの違いについて知っていかなければなりません。
ビジネスクレジットとリースは、「設備が貸し出されるのか」「設備を購入するのか」が大きな違いとなってきます。

1-1.ビジネスクレジット

ビジネスクレジットとは、クレジット会社、もしくはリース会社のサービスの一つで
クレジット会社が代理となり、物件や設備を購入する形態です。

物件や設備の費用については、リース会社に分割で支払っていくことになります。
リースと違って売買契約になりますので、
費用を支払い終わった時点で、物件や設備の権利を私たちが所有することになります。

エステサロンのマッサージベッドやネイルサロンのネイルテーブルなど、
確実に使い続ける設備はビジネスクレジットを利用した方が良いでしょう。
支払いは期間ではなく、一定回数の支払いなり、途中で解約することは原則ありません。

実際には、私たちもネイルサロンを開業する際には、ネイル用のデスク、硬化ライトは全て購入をしています。
ちなみに、必ずしも特殊な加工をしているテーブルである必要ではないため、
インテリアと統一感を持たせるために、一般家庭用のインテリア業者からの購入を検討したこともありますが、一番重要視すべき席数の調整のため、最終的に、サロン用設備専門の業者からの購入に至りました。

1-2.リース

リース会社が購入して所有している物件や設備を、長期的に私たちに貸し出してくれる形態です。
ビジネスクレジットと違って賃貸借契約になりますので、費用を支払い終わったとしても、物件や設備の権利はリース会社が所有することになります。

ビジネスクレジットより金額が安く済むことが多いため、資金的に厳しい状況の場合にリースを使用していくことになります。
基本的には3~7年の契約期間となり、途中で解約することは原則ありません。

2.ビジネスクレジットとリース、それぞれのメリットとデメリット

開業資金の内訳の中でも大半を占める設備費用。
より初期コストを押さえ、オープンまでの期間や業態に合わせて設備を整えるには、ビジネスクレジットとリース、どちらを選択するのが賢いのでしょうか?
ここでは、それぞれのメリットとデメリットを紹介しますので、どちらが良いかの判断の参考にしてみてください。

1-1.ビジネスクレジットのメリット

ビジネスクレジットタイプの、まず一つ目のメリットとしては、クレジット会社と簡単に契約できて、
必要な書類の数も少ないのが嬉しいポイントです。
ビジネスクレジットの場合、短期間で審査~結果までスムーズに進むため、比較的簡単に商品を用意することができます。
また、クレジット会社と契約する場合に、負担すべき支払い回数を選択できるので、計画的に費用を支払っていけます。

2-2.ビジネスクレジットのデメリット

一方、物件や商品の支払いが終わるまでは、クレジット会社から所有権が移ることはありません。
分割にした場合の回数によって、金利が変わっていくので、なるべく少ない回数で支払わないとコストが高くなります。
また、支払い期日を過ぎた場合には、遅延損害金を請求されてしまいます。
一括返済しなければならない場合もありますので、注意しておきましょう。

2-3.リースのメリット

物件や商品を貸し出してもらった状態なので、減価償却や償却資産税の負担が少なくなります。
初期投資が低コストで済みますので、店舗開業の資金を抑えたい場合に利用しやすいです。

エステサロンや美容院など大型の施術設備を用意する際に、数百万円の費用が必要になります。
大幅なコストが掛かってしまいますので、リースの利用が選択肢に入ってきます。
また、リースは短期で組むこともできるので、期間限定で提供するサービスにもリースがおすすめです。

さらに、リースに掛かった費用は全額計上できることもメリットです。
資金が少なくても利用しやすい上に、賃貸貸借表に商品を計上しなくて済むので、資産利益率を高めることができます。

2-4.リースのデメリット

リース会社に支払う手数料に金利が上乗せされてしまうので、物件や商品のコストが総合的に高くなってしまいます。
リース期間が終了してしまった場合には、返却をしなければならないため、リース契約を結び直さなければなりません。
また、万一、経営に失敗してしまった場合は、解約金を支払う必要があります。

 

どちらにもメリットとデメリットが存在しますが、初期のコスト面だけで言うと、
リースの方が安く済むように感じます。

それでは、実際に美容サロンを開業するにあたり、どちらを選べば良いのでしょうか?

3.美容サロンでは、ビジネスクレジットがおすすめ!

ビジネスクレジットの場合には、最終的な権利を私たちが所有できるようになります。
もちろんすべての設備を買い揃えていくと、ムダなコストとなってしまいますので、
ビジネスクレジットだけを使う必要はありません。
しかし、長期的に使用していく設備がほとんどになりますので、購入してしまって、
所有権を持っておいた方がいいでしょう。

例えば、最新機種の脱毛器をリースで使用して、実際の効果を試してみるという使い方ができます。
しかし、長期的に使うことがわかっている、「テーブル」「イス」「ベッド」の場合ならどうでしょうか?
傷んでしまっていて買い替える場合はしょうがないですが、長期的に使用していく設備になりますので、リースをしてしまうとムダなコストとなってしまいます。

美容室などのサロンを経営する場合には、やはり設備の効果と技術が大切になってきますので、効果に直接影響のある設備は慎重に揃えていく必要があります。

もしも、「テーブル」「イス」「ベッド」をリースした場合には、契約期間が終了した時点で、リース契約を再び申し込むことになります。
または、その時点で購入を検討することになるでしょう。

そうならない為にも、長いスパンで利用して、途中で買い替える必要のない設備については、
ビジネスクレジットを使用する方が確実にコストを抑えられます。

さらに、買い替える場合にも私たちに設備の権利があれば、それを売却することが可能です。
(サロンを売却する際にそのまま設備ごと次のオーナーに売却をすることは珍しくありません。)
新たな設備のための資金として利用できますし、総合的なコストで見た場合には、
リースより安く済む場合が多いです。

ただし、そもそもの資金的に余裕がない場合には、当たり前ですが、リース契約を使用した方が良いでしょう。
ちなみに、これは私たちの方針でもあるのですが、「テーブル」「ベッド」「イス」を予算が確保できなかったからと言って、中古で揃えるのはおすすめできません。
サロンの内装において、もっとも重要なことはその店舗のイメージの統一感です。
中古で揃える場合、多くの場合はサロンのコンセプトにマッチしたデザインの設備を探すのはかなりハードルが高く、結局時間をかけたのに理想の備品に出会えることは、ほぼありません。
もし、内装に統一感が無く、顧客にマイナスイメージを与えてしまう可能性があるのであれば、顧客が定着化せず、ここの投資を渋ってしまうと開業後のリスクも大きくなり、そちらのダメージの方が大きくなることも予想できるのではないでしょうか。

リース商品であれば、新品でリースすることができますので、中古を揃えるくらいならリースを使用しましょう。

ちなみに、例外として、「キャビネット」のようにシャンプー台に設置して動かさない設備に関しては、中古であっても傷んでいることが少ないです。
状態の良い中古品であれば、リースせずにビジネスクレジットで購入しましょう。

4.ビジネスクレジットで注意しなければならないこと

ここまで、前述の通り、ビジネスクレジットによる備品の購入をお勧めしてきました。
ただ、1点懸念点として、ビジネスクレジットの場合には、リースと比較すると
「頻繁に最新機種の設備を用意する」ことが難しくなってきます。
もちろん初期費用が高くなることが原因にありますが、継続的に使用するためにビジネスクレジットで購入することになります。

つまり、最新の設備が出たからと言って、簡単に買い替えることはできなくなってしまいます。
長期的に使用していくことで、コストを抑えることが大事になってきます。

これを意識しておかないと、ビジネスクレジットを利用する意味はありません。
最新機種をどんどん使いたい場合には、期間が短めのリースを行っていくといいでしょう。

ビジネスクレジットの場合は、最終的に本体代+利息分を支払うことになります。
しかし、リースの場合なら本体代を全て支払うことはありません。
リースの場合は、賃貸料を支払っている形になりますので、短い期間であればコストを抑えることができます。
そのため、設備によってビジネスクレジットとリースを切り替えることが大切になるでしょう。

5.まとめ

いかがでしたか?
設備を選択する場合には、ビジネスクレジットとリースを使い分けることで、経営を上手に行うことができるでしょう。
もちろん開業前の資金が厳しい状況であるなら、全てをリースしても大丈夫です。

しかし、リースで設備を整えてしまうと、後々の費用が高くなってきてしまいます。
美容サロンの経営が上手く行かなかった場合にも、リース料金を支払う必要がありますので、どんどんコストが高くなっていきます。
それぞれのメリット・デメリットについて考えた上で、適切な設備の揃え方を選ぶことが大事です。
快適な美容サロンを作るために、ビジネスクレジットとリースのメリット・デメリットを把握して、良い店舗を作っていきましょう。

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