こんにちは、代表の佐藤です!
起業を考えられている皆さん、私自身も大手上場企業を退職し、25歳の時に法人を設立しました。
そこから2年弱が経過し今では売上も利益も数億の規模まで来ましたが、最初のうちは毎月の資金繰りに頭を悩ませ、不安でいっぱいな毎日でした。私自身は創業時に融資を受けずに少ない自己資金でスタートを切りましたが、今思うと起業したタイミングで融資を受ければよかったなぁと思っています。今回は、なぜ創業に融資が必要なのか、またどこから融資を受ければいいのかを解説します。
目次
1, 起業する時に融資を受けるべき理由
私は経験に基づき、「起業をする時には融資を受けるべきだ」と断言します。
これから、企業をし、社会という大海原に漕ぎだすと想像できないようなピンチやリスクが幾度となく現れます。冷たい話ですが、それを乗り切れるかどうかは手元にある現金に依存することがほとんどです。
1-1, 借入をすることは悪い事ではない
まず最初にイメージの問題ですが、法人が借入をすることは決して悪いことではありません。借入=借金のため、個人で借金があるときにマイナスイメージが強いですが、規模は問わず十中八九どこの法人でも借入はしています。
1-2, 現金がなくなると倒産するため
「人間はお金がなくなっても食べるものがあれば生きられますが、会社はお金がなくなると倒産します。」
・借金があること
・売上が立っていないこと
・利益があまり出ていないこと
・赤字であること
これらは何1つとして「倒産」の理由ではありません。倒産は「現金がなくなった時」に起こります。赤字であっても現金があれば会社は存続でき、何ヶ月後かには黒字に戻るかもしれません。一方で、黒字であっても取引先やお客様から入金が遅れ、手元に現金がなくなったら倒産します。「再来月にはまとまったお金が入るのに、それまでをしのぐお金がない」これは倒産です。それほどまでに、会社経営においては現金が重要なため、融資を受けて現金を増やすことは非常に大切です。
1-3, 本当にお金が必要な時には融資を受けにくいため
矛盾した話のようですが、「本当にお金が必要な時には融資は受けにくい」というのが常識です。当然のことながら、銀行など各種金融機関は貸したお金に利息をつけて、それを返済してもらうことで利益を出しています。つまり「返済できないかもしれない会社や個人にお金を貸せません。」本当にお金が必要な時というのは、会社がうまくいってなくて現金がない時にあたると思いますが、上手くいってない会社にお金を貸しても返ってくる可能性が低いため、融資は非常におりにくくなります。融資が実行されたとしてもそれ相応のリスクに見合うように高めの金利が設定されることがほとんどです。
1-4, 借入と返済の実績が作れるため
金融機関は横のつながりが強いため、「あそこの銀行が貸したんだ」とか、「ちゃんと返済してる実績がある」ことは次の融資を受けるために有利になります。とある金融機関では、返済実績があることに一番の信頼を置いているというお話も聞いたことがあります。創業時に借入をすることで実績が生まれるのは今後に役立ちます。
2, どこから借入をするべきなのか
金融機関といえども多種多様にあります。
同じ銀行でも三井住友と三菱東京UFJでは異なる特色を持っていたりと、金融機関によって様々ですので、自分たちにあったところを選ぶ必要があります。
2-1, 銀行や信用金庫
一番初めに思いつくのは、銀行や信用金庫だと思います。
ですが、起業の時においては、これらの金融機関から借りるのは難しいと考えた方がいいです。メガバンクなどでは基本的に3期分の決算書がないと融資を実行するのは難しく、その他の銀行でも長く経営をしてきた実績と数字がないと断られるケースがほとんどです。
2-2, 日本政策金融公庫
その中でも日本政策金融公庫は創業の支援に手厚いです。
そもそも銀行などの金融機関で出来ないような業務を補完するための目的で設立された政府系金融機関のため、起業に優しい各種制度が整っています。書類提出から面談、そして融資の実行までのスピード感もあり、これから起業をされる方はもちろん、創業後に運転資金を借りるのにもオススメの金融機関です。
3, 日本政策金融公庫の新創業融資制度がオススメな理由
日本政策記入公庫にはたくさんの融資制度がありますが、起業をする時にはその中でも「新創業融資制度」がオススメです。
3-1, 連帯保証人が必要なく、無担保・無保証で借りられる
基本的に連帯保証人なしで、無担保、無保証で借りることが可能です。
起業の段階で、連絡保証人を探したり、担保となるものを持っていることは稀だと思いますので、非常にありがたい制度です。一方で少し金利が高くなる傾向はありますのでどれくらいの額をどれくらいの返済期間で設定するのか考える必要があります。
3-2, スピード感が早い
融資実行までのスピード感は非常に早いです。
我々もいろいろな金融機関とやり取りをしてきましたが、メガバンクからの融資(保証協会付)の場合、約1ヶ月半掛かったものが、日本政策金融公庫の場合は2.3週間ほどで融資実行になりました。起業時に早く融資がしてもらえることはすぐに事業に移れるということなのでメリットが大きいです。
3-3, 融資限度額も十分
この制度を用いると、融資限度額は3,000万円(うち運転資金としては1,500万円)です。他の制度に比べると少し低い上限設定ではありますが、無担保無保証で借りられ、且つ創業の段階では十分な資金だと言えると思います。この最初の融資を元手に事業を軌道に乗せることで次の融資も開けると思いますので、ぜひ有効活用したいところです。
4, 新創業融資制度を利用する注意点
新創業融資制度は日本政策金融公庫の新規開業資金や、若者・シニア起業家支援資金などの融資制度を利用した場合の特例措置として利用ができる制度です。
新規開業資金という制度についてはこちらでご説明していますので、初めての方は合わせてお読みください。
5, まとめ
今回は起業を決意する際の、融資についてご案内しました。
我々も自分たちで融資を申し込んだり、他の会社さんの融資サポートをたくさんして参りましたが、事業計画書の書き方や、誰から経由で申し込みをするのかによって融資結果は大きく異なります。自分で融資を申し込むことも十分にできますが、成功率は下がってしまいますし、何より本業の立ち上げに注力することが大切だと思いますので、何かあれば是非ご相談ください。(サロン以外の融資もご相談に乗ります。)