一見華やかに見える理美容業界。しかし、美容業界を取り巻く環境は、日々厳しさを増しています。

市場規模の減少、増加し続ける店舗数、利用頻度の低下と低単価…。さらに近年、人手不足も深刻化…。

今回は、厳しい状況の中で経営者としては切実な問題である美容サロンの廃業率をご紹介します。

1, 厳しい!美容業界の全体の市場

 

【株式会社矢野経済研究所:理美容市場に関する調査2017年1月~3月】

 

まずは、美容業界の市場について把握しておきましょう。

近年、国内市場規模が、低迷していると言われている「理美容業界」低価格のチェーン店と高級志向な技術とサービスを提供するサロンの2極化が進み、2016年度の理美容市場規模調査では、前年比99.6%の2兆1,575億円と微減…。なかなか厳しい状況にあります。

2, 美容室の廃業率

美容室_廃業率

【厚生労働省:平成29年生活衛生関係施設数の年次推移

国内市場規模が、低迷していると言われている「理美容業界」ですが、前年比と比較し美容室自体の数は増え続けています。

計算すると、一日に約8件ずつ増え続けているのです。

競合がこれだけの速さで増えているわけですから、競争はとても激しく厳しいものになります。

また、増え続けるお店の陰で、廃業していく美容室も少なくありません。

しかし、視点を変えるとまだまだ市場が拡大している業界ということ。

独立開業をしたい!と考えているのであれば、この事実を踏まえた上でどのように長く愛されるお店を作れるか!ということを考えることが重要です!

3, 理容室の廃業率

理容室_廃業率

【厚生労働省:平成29年生活衛生関係施設数の年次推移

次に、理容室はというと、美容室とは打って変わって年々店舗数が減少していきます。

廃業する店舗の数は、約一日に5〜6件

厳しい状況ではありますが、美容室と比較し競合少ないため、他店と違った切り口を深していくことで成功への道が切り開けるかもしれません!

4, 競合が多い中で生き残る術はあるのか?廃業に繋がる理由とは?

サロンが閉店してしまう原因は、一体どんな理由なのでしょう。

増え続ける競合にどう勝つべきかをしっかり考えなければなりません。

様々な原因を考える中で「技術力に問題があるから、集客につながらず、廃業するのでは?」と思われる方も多いのではないでしょうか。確かに、技術レベル・サービスレベルが低いサロンは、固定客となるリピーターの割合が低いため、なかなか売上に繋がりません。

セミナーやスクールに通い新たな技術を習得した後開業される方もいますが、実際に閉店に追い込まれるサロンは、技術力があるにも関わらずなかなか安定的な経営ができないサロンが多いのです。

5, 技術力はあるのに、閉店してしまう理由

開業をされる方の多くは、すでに美容室やネイルサロンで働き、施術の技術を学び終え、独立を目指す方がほとんどですが、開業前に考えなければいけないことは、「施術者」であるとともに、「経営者」になるという自覚が必要となります。

SNSなどを使用した口コミやレビューで売り上げを広げたいと考えている方も多いですが、そもそも口コミやレビューを広げてくれる顧客がいなければ情報は広がりません。

いくら施術やサービス力が高くても、集客ができなければお客様はそのサービスにふれる機会がなく売上に繋がらないのです。

6, 廃業しない為にも!最も重要な集客の手段

サロン経営者として成功したいと考えた時、しっかりと集客について学ぶことが重要です。

サロンのコンセプトや多店舗との差別化を開業前から考え、経営戦略と集客に繋がる仕組みを作ることで安定した経営と成功に繋がります。

施術の技術力はもちろん大切ですが、「経営者」という視点をしっかりと持ち、売上向上の為の施策を常に考え実行していくことが重要です。

7, まとめ

業界全体が厳しい中でも、しっかりと成功しているサロンは数多いということを忘れてはいけません!

人気店と廃業してしまうサロンの違いはどこにあるのかを見極め、「経営者」としての視点を大切にしましょう。